こんにちは。
名古屋栄・久屋大通のパーソナルトレーニングジム ORCA PERSONAL GYMの 伊藤 ( @orca_coach ) です。
こちらの記事では、ロードバイクで腰が痛くなる原因と、その対策について解説していきます。
ロードバイクで長い距離を走ると、後半に腰が痛くなってきます。
ポジションの問題でしょうか?トレーニングで改善できますか?
以上のように、ロードバイクで腰の痛みに悩んでいる方のご質問にお答えします。
ロードバイク乗りの半数以上が腰痛を経験している
ロードバイクで最も多い悩みの1つが、腰の痛みです。
イタリアのアマチュアサイクリスト1,274人を対象にした調査では、腰痛を経験したことがある人は55.1%、過去12か月で26.5%でした。
参照 : Battista S, et al. Sports Med Open. 2021;7(1):78. doi:10.1186/s40798-021-00370-2
プロのロードレーサー109人を対象にした研究でも、過去1年間に58%が腰痛を経験しており、使いすぎによるケガの45%が腰に集中していました。
参照 : Clarsen B, et al. Am J Sports Med. 2010;38(12):2494-2501. doi:10.1177/0363546510376816
ロードバイクで腰が痛くなる原因
① 腰が丸まりすぎている
腰痛のあるサイクリストが2時間走ったときの姿勢を調べた研究では、痛みのある人ほど、腰(腰椎の下の方)が丸まって乗っていることがわかりました。また、走っているうちに痛みが強くなっていました。
参照 : Van Hoof W, et al. Man Ther. 2012;17(4):312-317. doi:10.1016/j.math.2012.02.012
② ハンドルが低すぎる・遠すぎる
8つの研究をまとめた報告では、ハンドルの位置が低いほど、腰が丸まりやすくなることが示されています。また、腰痛のあるサイクリストでは、体幹の筋肉の働きのアンバランスや、背筋の持久力不足が見られました。
参照 : Streisfeld GM, et al. Sports Health. 2017;9(1):75-79. doi:10.1177/1941738116676260
実際にポジションを調整して腰痛が改善した例は、グループのORCA CYCLING SCHOOLの腰痛を改善するためのフィッティングと筋肉の使い方で紹介しています。
③ 背中の筋肉が疲れて姿勢が崩れる
マウンテンバイク乗りを対象にした研究では、腰痛のある人は、背筋の最大筋力には差がない一方で、背筋の持久力が低いことが報告されています。
参照 : Rostami M, et al. J Back Musculoskelet Rehabil. 2015;28(4):635-644. doi:10.3233/BMR-140559
ロードバイクは前傾姿勢を長時間続けるスポーツです。背中の筋肉が疲れてくると、後半になるほど腰が丸まり、痛みにつながると考えられます。
④ 走行距離が多い
レクリエーションのサイクリストを対象にした調査では、週に160km以上走る人は、腰痛のリスクが3.6倍高いという結果も出ています。
参照 : Schultz SJ, Gordon SJ. Int J Exerc Sci. 2010;3(3):79-85. doi:10.70252/HCFG8805
① 腰が丸まった姿勢で乗っている
② ハンドルが低すぎる・遠すぎる
③ 背中の筋肉の「持久力」が足りず、後半に姿勢が崩れる
④ 走行距離が急に増えた
「もも裏が硬いから」とは限らない
ロードバイクの腰痛というと、「ハムストリング(もも裏)が硬いから」と言われることがよくあります。
しかし、サイクリスト96人を調べた研究では、もも裏の柔軟性が違っても、バイクに乗っている時の腰の角度には差がなかったと報告されています。
参照 : Muyor JM, et al. J Hum Kinet. 2011;29:15-23. doi:10.2478/v10078-011-0035-8
ストレッチも大切ですが、それだけでは腰痛は改善しにくいかもしれません。ポジションの見直しと体幹の持久力を高めることを優先しましょう。
ロードバイクの腰痛を防ぐトレーニング
ここで紹介するのは、これまでの研究でわかった「背筋の持久力不足」や「腰が丸まる」といった課題に対するトレーニングです。
① バックエクステンション(キープ)
うつ伏せ、またはバックエクステンション台で、背すじをまっすぐに保ったまま上体を床と平行にしてキープします。大きく反らすのではなく、まっすぐを保つのがポイントです。30秒×3セットから始めましょう。
② バードドッグ
四つ這いになり、対角の手と脚をまっすぐ伸ばします。腰が反ったり、骨盤が傾いたりしないようにキープしましょう。左右10回×2〜3セットが目安です。
③ ルーマニアンデッドリフト

膝を軽く曲げ、背すじを伸ばしたまま、お尻を後ろに引いて上半身を前に倒します。腰ではなく股関節から前傾する動きは、バイクの前傾姿勢そのものです。8〜10回×3セットが目安です。
また、トレーニングを積んだロードレーサーを対象にした研究では、体幹トレーニングだけを行うよりも、スクワットなどの一般的な筋トレを行った方がパワーが大きく向上したという報告もあります。腰痛の予防だけでなく、パフォーマンスのためにも全身の筋トレがおすすめです。
参照 : Sitko S, et al. Cureus. 2024;16(4):e59371. doi:10.7759/cureus.59371
ヒルクライムなど、パフォーマンスアップのための筋トレについては、ヒルクライムで速くなるためにジムで行うべき筋トレとはで詳しく解説しています。
① ハンドルの高さ・遠さを見直す(ポジション調整)
② 背中の筋肉の持久力を高める
③ 股関節から前傾する動きを身につける
④ 走行距離は少しずつ増やす
脚にしびれがある、安静にしていても痛むといった場合は、まずは整形外科を受診してください。
本記事のまとめ
ロードバイクの腰痛は、腰が丸まった乗車姿勢や背中の筋肉の持久力不足が大きく関係しています。
ポジションを見直すとともに、長時間でも姿勢を保てる体幹をつくりましょう。トライアスロンやロードバイクに本格的に取り組む方は、グループの ORCA CYCLING SCHOOL もご覧ください。
この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
