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スティフレッグデッドリフトのやり方と効果|ルーマニアンとの違い・腰を痛めないコツ

こんにちは。

名古屋・栄のパーソナルジム「 ORCA PERSONAL GYM 」の伊藤です。

こちらの記事では、スティフレッグデッドリフトのやり方と効果、ルーマニアンデッドリフトとの違い、腰を痛めないためのポイントを研究データをもとに解説します。お尻と太もも裏を鍛えたい方、デッドリフト系の種目の違いを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。腰痛がある方は、まず医療機関に相談してください。

ORCA PERSONAL GYM 代表トレーナー 伊藤透
WRITTEN BY 伊藤 透TORU ITO ORCA PERSONAL GYM 代表トレーナー

NSCA認定パーソナルトレーナー/健康運動指導士

目次

スティフレッグデッドリフトとは?鍛えられる筋肉

スティフレッグデッドリフト(SLDL)は、「stiff(硬い)leg(脚)」の名前のとおり、膝をほとんど曲げずに行うデッドリフトです。股関節を支点に上体を倒すため、太もも裏とお尻が大きく引き伸ばされながら働きます。

分類筋肉ポイント
主働筋ハムストリング(太もも裏)膝を伸ばしている分、強く引き伸ばされる
主働筋大臀筋(お尻)起き上がるときに股関節を伸ばす
安定筋脊柱起立筋(背中)背中をまっすぐ保つ
安定筋広背筋バーを体に引きつけておく

高密度の筋電図で太もも裏の働きを調べた研究では、スティフレッグデッドリフトは太もも裏の外側(大腿二頭筋)と内側(半腱様筋)を偏りなく使う種目でした。膝を曲げるノルディックハムストリングでは内側に偏るのとは対照的です(Hegyi et al., 2018)。

ルーマニアンデッドリフトとの違い

スティフレッグデッドリフトルーマニアンデッドリフト
膝の角度ほぼ伸ばす(軽くゆるめる程度)軽く曲げて固定
下ろす位置すね〜床の近く膝下〜すねの中央
研究で多く働いた筋肉大臀筋(お尻)半腱様筋(太もも裏の内側)
難しさ太もも裏の柔軟性が必要比較的やさしい
おすすめの人お尻と太もも裏を伸ばしながら鍛えたい人はじめてヒンジ動作を覚えたい人

競技歴10年以上のボディビルダーを対象にした研究では、起き上がる局面でスティフレッグのほうが大臀筋、ルーマニアンのほうが半腱様筋の筋活動が高い結果でした(Coratella et al., 2022)。はじめての方はルーマニアンで股関節から動く感覚を覚えてから、スティフレッグに進むのがおすすめです。

ルーマニアンデッドリフトのやり方は「ルーマニアンデッドリフトの正しいやり方」で解説しています。

スティフレッグデッドリフトの正しいやり方

基本姿勢

  • 足は腰幅、つま先はまっすぐ前に向ける
  • バーは肩幅程度で握り、太ももの前に構える
  • 胸を張り、肩甲骨を軽く寄せて下げる
  • 膝は伸ばしきらず、わずかにゆるめておく

動作の手順

  1. 息を吸ってお腹に力を入れ、背中をまっすぐに固める
  2. 膝の角度を変えずに、お尻を後ろに引きながら上体を前に倒す
  3. バーを太もも→すねに沿わせて下ろす
  4. 背中がまっすぐ保てる一番深い位置で止める
  5. お尻を前に押し出すように起き上がる

足の置き方で効く場所を変える

大学の短距離選手がスティフレッグデッドリフトを行った研究では、足幅を広げると太もも裏の3つの筋肉すべての活動が高まり、つま先を外に向けると大腿二頭筋(外側)、内に向けると半膜様筋(内側)がより働きました(Kawama et al., 2021)。基本の形に慣れたら、目的に合わせて調整してみましょう。

腰を痛めないための注意点(よくある間違い)

間違い起こりやすい問題直し方
膝を曲げてしまうルーマニアンや通常のデッドリフトになる膝の角度を固定したまま動く
背中・腰が丸くなる腰を痛める下ろす深さを浅くし、胸を張る
バーが体から離れる腰にかかる負担が大きくなるバーを脚に沿わせる
反動で起き上がる腰が反り、背中に負担がかかるお尻を締めてゆっくり起き上がる

膝を曲げない

下ろすときに膝が曲がると、太もも裏が伸びず効果が薄くなります。膝はわずかにゆるめた角度で固定し、動かすのは股関節だけと意識しましょう。

背中や腰を丸めない

スティフレッグは膝を伸ばしている分、太もも裏が硬い方ほど背中が丸くなりやすい種目です。背中が丸くなる手前で止めるのが鉄則です。床まで下ろせなくても問題ありません。

また、限界まで回数をくり返すデッドリフトでは、回数が進むにつれて上体の前傾が大きくなり、腰と骨盤の動きのばらつきも増えたという報告があります(Ramirez et al., 2024)。フォームが崩れ始めたら、そのセットは終わりにしましょう。

バーを体から離さない

バーが体から離れると、腰にかかる負担が一気に大きくなります。わきを締め、バーで脚をなでるように下ろしてください。

重量・回数・セット数の目安

目的重さの目安回数セット数休憩
はじめて・フォーム習得余裕をもって正しく動ける重さ8〜12回1〜3セット1〜2分
筋肥大(ボディメイク)6〜12回で限界になる重さ6〜12回3〜6セット1〜2分
筋力アップ(競技力)1〜6回で限界になる重さ1〜6回3〜5セット3〜5分
筋持久力最大の40〜60%15回以上2〜3セット90秒未満

上の目安は、アメリカスポーツ医学会(ACSM)の筋力トレーニングに関する公式見解をもとにしています。スティフレッグは強いストレッチがかかる種目なので、ルーマニアンデッドリフトより軽めの重量から始めるのがおすすめです。

太もも裏を鍛えるとスポーツに役立つ理由

太もも裏とお尻は、ダッシュやジャンプ、ペダリングで大きな力を生む筋肉です。特にロードバイクやランナーは太もも前に頼りやすく、お尻と太もも裏を鍛えることでパワーの出し方のバランスが整います。持久系トレーニングに筋トレを組み合わせると、自転車やランニングの経済性が向上することも報告されています(Rønnestad & Mujika, 2014)。

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よくある質問

Q. スティフレッグデッドリフトとルーマニアンデッドリフトはどちらがいいですか?

はじめての方はルーマニアンデッドリフトがおすすめです。膝を軽く曲げる分、背中をまっすぐ保ちやすく、股関節から動く感覚を覚えやすいからです。お尻をより刺激したい場合や、太もも裏を大きく伸ばしながら鍛えたい場合はスティフレッグを選びましょう。

Q. スティフレッグデッドリフトで腰が痛いのはなぜですか?

背中が丸くなっている、バーが体から離れている、重量が重すぎる、のいずれかが多い原因です。背中をまっすぐ保てる深さまでにとどめ、軽い重量でフォームを確認しましょう。痛みが続く場合は中止してください。

Q. 膝は完全に伸ばしたほうがいいですか?

完全に伸ばしきる必要はありません。膝裏に負担がかかるため、わずかにゆるめた状態で固定するのがおすすめです。大切なのは、動作中に膝の角度を変えないことです。

Q. 床まで下ろしたほうがいいですか?

背中が丸くならないなら床近くまで下ろしてもかまいませんが、無理に下ろす必要はありません。太もも裏の柔軟性に合わせて、背中をまっすぐ保てる位置で止めましょう。

Q. ダンベルでもできますか?

できます。ダンベルを両手に持ち、太ももの前に沿わせて同じように行います。重量を細かく調整できるので、はじめての方にはダンベルもおすすめです。

Q. 何回・何セットやればいいですか?

はじめての方は軽めの重量で8〜12回を2〜3セットが目安です。慣れてきたら、筋肥大が目的なら6〜12回で限界になる重さで3セット以上行いましょう。

本記事のまとめ

スティフレッグデッドリフトは、膝をほぼ伸ばしたまま、股関節から上体を前に倒す種目です。ルーマニアンデッドリフトとの一番の違いは膝の角度で、研究ではスティフレッグはお尻(大臀筋)、ルーマニアンは太もも裏の内側(半腱様筋)をより刺激しました。足幅を広げると太もも裏全体、つま先の向きで内側・外側を狙い分けることもできます。

太もも裏が強く引き伸ばされる分、背中が丸くなる手前で止め、バーを脚に沿わせることが腰を守る最大のポイントです。重量は軽めから始め、フォームが崩れたらその時点でセットを終えましょう。

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参考文献
  • Coratella G, Tornatore G, Longo S, Esposito F, Cè E. An electromyographic analysis of Romanian, step-Romanian, and stiff-leg deadlift: implication for resistance training. Int J Environ Res Public Health. 2022;19(3):1903. doi:10.3390/ijerph19031903
  • Kawama R, Takahashi K, Wakahara T. Effect of hip joint position on electromyographic activity of the individual hamstring muscles during stiff-leg deadlift. J Strength Cond Res. 2021;35(Suppl 1):S38-S43. doi:10.1519/JSC.0000000000003442
  • Hegyi A, Péter A, Finni T, Cronin NJ. Region-dependent hamstrings activity in Nordic hamstring exercise and stiff-leg deadlift defined with high-density electromyography. Scand J Med Sci Sports. 2018;28(3):992-1000. doi:10.1111/sms.13016
  • Ramirez VJ, Bazrgari B, Spencer A, Gao F, Samaan MA. Influence of repetitions-to-failure deadlift on lumbo-pelvic coordination, with and without body armor. J Strength Cond Res. 2024;38(10):1732-1738. doi:10.1519/JSC.0000000000004871
  • American College of Sports Medicine. Progression models in resistance training for healthy adults. Med Sci Sports Exerc. 2009;41(3):687-708. doi:10.1249/MSS.0b013e3181915670
  • Rønnestad BR, Mujika I. Optimizing strength training for running and cycling endurance performance: A review. Scand J Med Sci Sports. 2014;24(4):603-12. doi:10.1111/sms.12104
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この記事を書いた人

伊藤 透のアバター 伊藤 透 ORCA PERSONAL GYM 代表

NSCA認定パーソナルトレーナー/自転車競技コーチ。運動指導歴16年。名古屋・栄(久屋大通駅徒歩1分)の完全個室パーソナルジムで、ボディメイク・ゴルフ・持久系スポーツのカラダづくりを指導。「あなたの『変わりたい』を、結果につなげます。」

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