【筋トレ】漸進性過負荷の法則に基づいたトレーニング方法
こんにちは。
名古屋栄・久屋大通のパーソナルトレーニングジム ORCA ( @fitness_orca ) の伊藤です。
こちらの記事では、トレーニングの考え方について解説していきます。
⚫︎ 質問
体づくりのために筋トレをしようと考えていますが、どのようにトレーニングを継続すればいいでしょうか?
以上のように、トレーニングの方法(流れ)に関する質問についてお答えします。
✔︎ この記事の内容について
・ トレーニングの原理原則 とは
・ 漸進性過負荷の原則 とは
・ 漸進性過負荷の原則 に基づいたトレーニング
トレーニングのルール

スポーツを楽しむためにはルールに基づいてプレイする必要があるように、体づくりもルールに基づいてトレーニングする必要がありますが、効率的かつ効果的にトレーニングをおこなうためには、そのルールを理解する必要があります。
それらのルールはトレーニングの原理・原則と称され、各種スポーツ関連の書物では、以下のような3原理5原則で表されていました。
⚫︎ トレーニングの原理原則
3原理 : 外してはいけない考え方
過負荷の原理
特異性の原理
可逆性の原理
5原則 : 効果的になるエッセンス
漸進性の原則
全面性の原則
反復性の原則
個別性の原則
意識性の原則
本記事では、そのなかでも理解しておくべき過負荷の原理 + 漸進性の原則を合わせた『漸進性過負荷(ぜんしんせいかふか)の原則』について紹介したいと思います。
漸進性過負荷の原則とは

漸進性過負荷の原則とは、適切な順番に基づいて負荷を高めていき、負荷に順応したタイミングで現状よりも少しだけ高い負荷を加えるというように、パフォーマンスを高めるために必要となるトレーニング刺激を考えた、根本となる法則です。
この時、筋トレにおける運動刺激を高瀬する因子は 頻度・強度・量・種目 の4つになります。それらを踏まえた上で筋トレをどのように遂行していくべきかをお伝えします。
頻度 について
週1回のワークアウトを継続的に行っている状態から、週間単位のワークアウトを2回、あるいは3回というようにワークアウトの実施回数を増加させることも、漸進性過負荷に該当します。
週2回のワークアウトの場合、2回とも同一種目を行う場合もありますが、スプリットルーティンのように1日目は上半身、2日目は下半身に分けて行うことで、各筋肉に対して効率的かつ効果的に刺激を入れる方法もあります。
⚫︎ スプリットルーティンとは
日に対して部位ごとに分けてワークアウトを行う方法である。以下は一例となります。
DAY1 : 上半身
①ベンチプレス ②ダンベルプレス ③ショルダープレス ④ベントオーバーロウ ⑤ワンハンドロウ
DAY2 : 下半身
①スクワット ②ルーマニアンデッドリフト ③フロントランジ ④ヒップスラスト ⑤カーフレイズ
強度 について
⚫︎ 運動刺激の計算式
運動強度 (刺激) = 重量(抵抗) × 回数 × 移動距離
パラレルスクワットを3セット × 60kg × 10回 おこなっている状態から、3セット × 65kg × 10回 おこなうというように、挙上重量を増加させることも、漸進性過負荷に該当します。
重量を上げる場合は、いきなり重量を上げるのではなく、2for2ルール を参考に重量を挙げるといいでしょう。
⚫︎ 2for2ルールとは
2回のトレーニングセッションにおいて、ラストセットで余分に2回多く挙上することができた場合、次回のトレーニングで重量を上げるという考え方です。
量 について
⚫︎ 運動刺激の計算式
運動強度 (刺激) = 重量(抵抗) × 回数 × 移動距離
パラレルスクワットを 3セット × 60kg × 10回で行っている状態から、4セット × 60kg × 10回 または 3セット × 60kg × 15回 おこなうように、実施するセット数や挙上回数など、1回のワークアウトにおける積算挙上重量を増加させることも、漸進性過負荷に該当します。
また、以下のように従来のワークアウト6種目に対して2種目、積算挙上重量を増加させることも、漸進性過負荷に該当します。
⚫︎ 種目追加における漸進性過負荷
✔︎ 変更前のプログラム
① パラレルスクワット ②デッドリフト ③ ベンチプレス ④ベントオーバーロウ ⑤ショルダープレス ⑥クランチ
✔︎ 変更後のプログラム
①パラレルスクワット ②リバースランジ ③デッドリフト ④ベンチプレス ⑤ベントオーバーロウ ⑥ショルダープレス ⑦プルオーバー ⑧クランチ
種目 について
⚫︎ 運動刺激の計算式
運動強度 (刺激) = 重量(抵抗) × 回数 × 移動距離
パラレルスクワットを 3セット × 60kg × 10回 おこなっている状態から、種目を変更してフルスクワット 3セット × 50kg × 10回 おこなうというように、トレーニング種目を変更することも漸進性過負荷に該当します。
同じような種目を行う中でも、関節の可動域(移動距離)を変えることで、稼働する筋肉の割合が異なり、筋肉への刺激を入れます。
⚫︎ 種目変更における漸進性過負荷
・ スクワット → レッグプレス
・ ベンチプレス → ダンベルプレス
・ ベントオーバーロウ → ダンベルロウ
なども種目変更における漸進性過負荷になると考えられます。
心理的因子について

以上のように、漸進性過負荷の原則はフィットネス向上のためのトレーニングについて考えられていることが多いのですが、私は精神的な部分にも漸進性過負荷の原則を考える必要があると考えています。
やる気がある時は、誰もが頻度・強度・量を増やすことができるでしょう。
ですが、もともと慣れていない負荷に対して身体的疲労が蓄積されていくと、疲労が原因でパフォーマンスも上がらないだけでなく、そこからもっと “やらなくてはいけない” という焦燥感が生み出されて精神的にダメージを負うことがあります。
精神的負荷(ストレス)に対しても、漸進性過負荷の原則は適応されると考えています。いきなり理想とするトレーニング刺激に取り組むのではなく、頻度・量・強度の1つのフォーカスしながら徐々に運動することに慣れた上で増やしていき、カラダだけでなく心も強くしていきましょう。
本記事のまとめ
近年はSNSが発達していることもあり、さまざまな人が発信するトレーニング情報を簡単に仕入れることができます。このブログに書かれている情報も、その1つです。
そうした情報に基づいてトレーニングをおこなっても、効果がある人もいれば、効果がない人もいます。それは、その情報が正しい・間違っているというわけではなく、今の自分のレベルに必要とされてないないこのだからかもしれません。
目的目標が同じでも、スタートラインは人それぞれ異なります。ですから、目的目標にたどり着くために、今の自分に必要なトレーニングを積み重ねる必要があります。
そんなとき、漸進性過負荷の原則から、自身がどのレベルにいて、どのように成長していけばいいのかを考えてみると、自身の取り組むべきことが見えてくるのではないでしょうか。
✔︎ 漸進性過負荷の原則のまとめ
⚫︎ いきなり増やさないこと
: 頻度・量・強度のいずれか1つを増やしていき、4週間程度継続して慣れたところで、また別の因子を1つずつ増やすようなイメージで取り組んでいきましょう。
⚫︎ 精神的にも余裕を持たせること
: 漸進性過負荷は心にも言えること。徐々に運動やそれに伴う疲労に対するストレスに慣れることも大切です。無理せず行える範囲で始めましょう。継続は力なり。
⚫︎ 他人と比較しないこと
: 自分と他人は体力も違えば目的目標も異なります。そのためのアプローチ方法が異なるので、あまり参考にしないことをお勧めします。自分にあった方法を探していきましょう。
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この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。